この記事は、前回の記事に関連した内容になります。

恥骨の痛みは、癌の骨転移が原因となることがあるので要注意。

内容はやや医師向けになるかもしれませんが、有用な内容と思いますので、書いていきます。

転移性骨腫瘍(骨転移)の組織像の画像パターン

転移性骨腫瘍(骨転移)の組織像の画像パターンとして主に以下の4つがあります。

①溶骨型(ようこつがた)

②造骨型(ぞうこつがた)

③骨梁間型(こつりょうかんがた)

④混合型(こんごうがた)

(特殊型として、Paget型、osteopathia striata型、壊死型もあります)

それぞれの型に多い癌の例とMRIでの見え方の特徴について説明します。

①溶骨型(ようこつがた)

肺癌、頭頸部癌、腎癌、甲状腺癌、乳癌など

MRI T1:低信号 T2:高信号

②造骨型(ぞうこつがた)

前立腺癌、乳癌、消化器癌、卵巣癌

MRI T1:低信号 T2:低信号

③骨梁間型(こつりょうかんがた)

肺小細胞癌

MRI T1:等〜低信号 T2:等信号

④混合型(こんごうがた)

肺癌、消化器癌など

MRI T1:低信号 T2:部分的高信号

※参照 骨転移診療ガイドライン改訂第2版

整形外科ではMRI検査を行うことも多いので、MRIでの見え方を把握しておくと、癌の種類をある程度推測することもできるので良いと思います。

読影を放射線科に依頼することもあると思いますが、自分でも診断の手助けになります。

まとめ

転移性骨腫瘍(骨転移)は、組織像の画像パターンがある。

特徴を覚えておくと、外来診療で役に立つと思います。